蒼天快走記

A record of pleasantly riding under the blue sky

棺桶に片足突っ込んで来ました…

この文章を書いている時点で、入院中のがんちゃんです(爆)。というわけで、今回は文字ばっかりです。

というわけで、自分用の記録として、また同世代の方へ決して油断することの無いようお願いとして、記事にすることにしました。

ある日の深夜の出来事。その日は前々日から調子が悪く、すぐ息切れして、毎日の筋トレにも支障が出てきていた。お風呂に入っていて気分が悪くなったものの、少し休んでいれば回復したのでいつものようにTwitterの未読を処理して、体重管理のExcelに記録して、就寝したのでした。

しかし、何故か布団の中で身体が温まらない。おかしいなと思っていると、胸骨から左の肋骨にかけて強めの胸痛に襲われた。一度目の胸痛はしばらく我慢してると治まったので、肋間神経痛が出たのかな、これで眠れるとホッとしたのもつかの間、今度はさらに強い胸痛。しかもいつまで経っても治まらない。これはまずい!そう感じてとなりに寝ていた嫁さんをあわてて起こした。
「胸が痛い、救急車を…」
嫁もびっくりしてすぐに119番通報。もし、本当に肋間神経痛だったのなら笑い話にすればいい、そうでなかったらシャレにならん…

やはりびっくりして起きてきた次女に支えられ、階段を下りる。直ぐに遠くからサイレンが響いてきた。ありがたい…救急隊員の方に診てもらえれば楽になれるかな?何かとりあえずの処置をしてくれるかな?そう期待したのもつかの間、寒い中胸をはだけて心電図を取り付け、空気の冷たさが辛い。その間に別の隊員さんが心臓外科のある病院に当たってくれている。病院が決まるとすぐに出発。子供たちもいるため、嫁は同乗は出来ない。それにしても、119番通報してから30分経ってないと思う。この辺は運が良かった。いや、このくらいが普通なのか?

15分ほどで病院に到着。警備員らしき人の顔が見える。その後ろから看護師さんが顔を出し、救急隊員からなにやら聞き取りながらストレッチャーを押している?天井ばかり見ているので、病院内のどこをどう移動したのか全くわからない。処置室?に入り、当直の心臓外科の先生の診察を受ける。なにを聞かれたかは覚えていない。ともかく、胸部エコーを見て、
心筋梗塞の可能性が非常に高いです。直ちにカテーテルによる…」
このあとは聞き取れなかったか記憶にないのか定かではない。その間、看護師さんは何人かのお医者さんに電話をかけている様子だった。

手術室に入る。何人かのお医者さんがいる様子。このとき着ていたパジャマははぎ取られ、手術着?にかえられた(記憶が曖昧)。パンツも脱がされ、オムツを当てられた上、尿管カテーテルを突っ込まれる。これが痛いとともに非常に気持ち悪かった。突っ込んでしまえばそれほど痛みはない。
手首に麻酔し、小さく切開して動脈にカテーテルを挿入。外部からもレントゲンを当てながらたくさんのモニターで見て慎重に進めているようだ。お医者さん同士の会話は聞き取りにくく、専門用語もあってほとんど理解できない。(ここからしばらく伝聞)比較的早く冠動脈の閉塞部位を発見、直ちにカテーテル先端のバルーンで広げてステント(微細な金網で広げた血管を支えるもの)を患部に挿入、直ちにカテーテルを抜く。切開部には空気で傷口を圧迫して止血するバンドを装着。そのまま移動用のベッドに乗せられ集中治療室へ。

ストレッチャー(?)に乗せられたまま、手術室から集中治療室へ移動する間、看護師さんが何か話しかけてきてくれる。どこをどう移動したのかはほとんどわからない。
「良かったですね、上手くいって。10人に1人くらいはどうにもならなくて亡くなる方もおられて・・・」
え?手術が成功したからそういうこというのかな?成功したって言ったってビビるよ!とはいえ、夢うつつだったので幻聴だったかもしれない・・・。

集中治療室では2~3個の点滴を付けられる。無線式の心電図の電極も取り付け。尿管カテーテルもあって寝返りが打ちにくく、ほぼ仰向けで寝ていたため腰が痛くてたまらない。時々、看護師さんが止血バンドの空気を抜いたり、尿管カテーテルから出たものの量を計って捨てたりしてくれる。そのままで丸二日過ごすことになりそう、と言われて暗澹たる気持ちになる。ところが、たまたまリハビリの先生が居たため、状態を診てもらった上で集中治療室で過ごすのは丸一日で済むことになった。しかも状態が良かったからからか、自分の足で歩いていって良いことになった。つまり、発症した日の深夜に搬送され、手術後集中治療室へ入り、翌朝から一昼夜で一般病棟へ移れることになった。ラッキーである(笑)。しかも、この日の晩御飯から食事が出ることになった。節分近いからか、巻きずしだった(笑)

集中治療室から出る日、朝からリハビリの先生が来てくれる。リハビリのメニュー等について説明を受ける。手術着からパジャマに着替え、オムツも外してパンツを履かせてもらう。尿管カテーテルは出る直前に抜くという。またあのいやな感触を味わうのかと思うと…( ;´Д`)

朝食を取り、しばらくして尿管カテーテルを抜いてもらう。気持ち悪かったが、挿入時と違って短時間だったのでホッとする。リハビリの先生に指導されながら点滴の台を押し、ゆっくり歩いて移動、一般病棟の病室へ。程なくして点滴もなくなり、心電図の電極だけになる。これでようやく普通に寝られる…なんという喜びか…(笑)

で、この行を書いている時点でさらに一晩明けました。早く帰って自分のベッドでゆっくり寝たい。家族とご飯が食べたい。ネコをモフりたい。バイク乗りたい~!
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